注文住宅を買う際に一番気になるのは「価格」。
そして、大体の価格帯が確定したら、次に気になるのは「性能」とくるのが一般的です。
どうせ大きなお金を投入するので、金額に見合った性能はほしいと思うのは当然のこと。
ここでは、セキスイハイムで家を建てた管理人として、家の構造にまつわる性能についての基本的な知識を簡単に解説するとともに、実際セキスイハイムではどういった感じなのかをまとめていますので、是非とも参考にしてみてください。
目次
セキスイハイム|性能の見方
セキスイハイムに限らず、それなりに名の知られているハウスメーカーであれば必ず公表しているのが、「Q値」「C値」「UA値」という性能に関わる謎の数値。
これらを簡単に解説すると・・
- Q値
- C値
- UA値
↑すべて「断熱性能」を表すための指標である点は共通していますが、その「測定の仕方」差があります。
Q値は、どれくらい熱が逃げにくい家なのか
C値は、どれくらい家に隙間があるのか
UA値は、どれくらい熱が外に逃げやすいのか
ややこしさ抜群ですが、結論からいうと、これらどの数値にしても、その結果が「低ければ低い方が断熱性能が高い(高気密)」となります。
大手ハウスメーカーだと「一条工務店」がこれらの数値でトップをいっており、残念ながら我らがセキスイハイムは10位辺りをフラフラ・・。
とはいえ、建築後には報告書が届き、その中にはこうした報告書がきます↓↓
こちらからしたら、「あ、ちゃんとやってたんだ。」くらいでしかなかったですが、しっかり断熱性を調べて報告書にまとめてくれたみたいです。
ちなみに、「C値:1.7」と書いてありますが、一条工務店が公表しているC値は1を切っています。
どんだけ凄いん一条!!と思いながらも、「並」の成績結果をバカ正直に報告してくれるセキスイハイムに再び誠実さを感じたわけです^^;
ただ、高気密すぎると今度はかえって、冬などは結露しやすくなるので、カビが生えやすいという欠点もあります。
あとは、セキスイハイムに限らず「木造」と「鉄骨」だと、どうしても木造のほうが高気密になりやすいです。となるとQ値やC値も良い数値がでるでしょう。
セキスイハイム|基礎の見方
家造りでは気にしてしまうと気になる構造がたくさんあります。
「基礎」もそのうちの1つです。
基礎には基本的に「ベタ基礎」と「布基礎」があり違いは、値段と耐久性となります。
(引用:株式会社高増工務店HP)
図を見てすぐに気づくように「ベタ基礎」の方がしっかりしています。しかしながら、その分、費用が高くなるというデメリットも。
基礎に関してはどちらが良いか?に正解はなく、家を建てる立地や地盤の強さによってどちらにするかを選択するハウスメーカーもあります。
ちなみにセキスイハイムは基本的に「ベタ基礎」です。
我が家は江東区の割とすぐ横に川が流れている土地に建てたので、ガッツリ地盤改良をしたうえに、このベタ基礎をひいて家を建てています。
でもダイワハウスって鉄骨なのに、基本的に「ベタ基礎」なんですよ。そういうのもあって、最終的にやめたんですが。汗
セキスイハイム|断熱材
そして「断熱材」についてです。
建て売り住宅を買ったりすると、すでに家が出来ているので、そこまで気にする必要はない断熱材。
ですが、注文住宅となると、断熱材は何がいいか?という余計な選択肢が現れるので大変です。
まず、断熱材には大きく分けて2つの種類があり、
- ロックウール
- グラスウール
(引用:水野建築)
グラスウールは分かりやすう言うと、綿の塊みたいな素材です。
ロックウールは分かりやすう言うと、発泡スチロールのような素材となります。
こちらも基礎と同じで、どちらが良いという結論はなく、その家に合った方を使うのがベストだということです。
一条工務店なんかはロックウールを使っています。一見ロックウールの方が作りがしっかりしていて良さげだと思うんですが、大手ハウスメーカーのほとんどはグラスウールを使用しているという現実です。
が、柱とロックウールの間にちょいちょい隙間があり、「あれ、これピッタリハメないんですか?」と聞いたところ、「隙間は発泡ウレタンフォームで塞ぎます!」との回答が・・。
発泡ウレタンフォームとはスプレー状のものを吹き付けると、モクモクと泡状のスポンジみたいに膨らんでいくすぐれもの。
ですが発泡ウレタンフォームには弱点があり、経年劣化でしぼんでいくことが分かっています。とすると、最初は隙間を塞げて良いですが、年月を重ねると、また隙間が復活するということです。
でも、こうした発泡ウレタンフォームの一部仕様などを考えると、それは最初だけの可能性があることは念頭に入れておこう。
話は脱線しますが、木下工務店の断熱材は全てにおいて、発泡ウレタンフォームを使用しています。ということは年月が経てば経つほど・・汗
セキスイハイム|構造について
「基礎」「断熱材」ときたら、次に気になってくるのは「構造」です。
木造建築だと「在来法」「ツーバイフォー」などが主流ですが、セキスイハイムは軽量鉄骨のボックスラーメン構造というものになります。
ひとつのシェルターのような鉄の柱の箱を何個も重ね合わせることで、ボックスラーメン構造は完成します。
管理人がセキスイハイムに決めたひとつの理由として、最初に営業マンが話していた「シェルターになる家」というパワーワードが大きかったです。
なんせ首都直下型地震が来たら、私の家はまさにピンポイント。
いつくるかわからないその恐怖から、少しでも不安を取り除ける「シェルターになる家」という躯体の強さは、まさに管理人の心を揺さぶりました。
ですので、どうにも人が家を作るということに疑心暗鬼が立ち込めており、昔のイメージの職人さんが作ってくれるならまだしも、なんとなく今はそんな職人気質の人材はほとんどいないだろうという気持ちでいっぱいでした。
セキスイハイムであれば、基本構造部分はすべて工場でロボットが工期通りに行います。
「二日酔いだから釘打ち忘れたわ。」なんてことは確実になく、どんな時でも技術にムラがでないのです!
ユニットとユニットをつなぎ合わせるための穴も、工場の時点でロボットがあけているので、組立時にユニットがずれることはありませんので、ご安心を。
とはいえ、ガレージやビルトインも柔軟につくれるので、希望する間取りや構造に制限されることは極めて低いです。
セキスイハイム|換気
最近では大手メーカーになると「24時間換気システム」というものを取り入れています。
これは法律で「24時間換気しなさい!」というお達しがでたこともあり、それ以来「換気口」を家の至るところへ設置しなければならくなったためです。
ここで出てくるのがそうした熱交換をしてくれる、「第一種換気システム」と「第三種換気システム」。
トイレ含めて至るところに換気扇を設置する=第三種換気システムを導入している、ということとなります。
セキスイハイムでは快適エアリーというフロアごとのエアコンを導入すると、もれなく「第一種換気システム」が導入されることになるのです。
第一種換気システムは、24時間換気をしてくれる「全館空調システム」ともいえるべきシロモノで、セキスイハイムの公式サイトには「日本アルプス並みの空気をいつでも!」と評しています。
まぁこれに対しては多少言いすぎな面もある気がしますが、数値としてはそういうことなのでしょう。
機会を使って24時間、外から入ってくる空気をフィルターを通してキレイにし家の中へ入れるというものなので、管理人はこのフィルターを1週間に一度必ず掃除するのですが、たった1週間でかなり汚れています。
この汚れを見ると、「あ、まぁたしかに」とも思うわけです。汗
セキスイハイム|災害への強さ
セキスイハイムは地震に強い家!なんて呼ばれていますが、正直、他のハウスメーカーも同じことをうたっています。
それほど日本人は「地震」と常に隣り合わせであることは明白です。
地震に強い家といえば、
- 耐震
- 制振
- 免震
↑これらどれかは必ずクリアしている必要があります。
耐震とはいわゆる「補強」です。柱の数を増やしたりとかすることで地震に耐えよう!というもの。
制振とはいわゆる「揺れの吸収」です。制振ダンパーを柱と柱の間に入れて、揺れを吸収するなんてのが有名です。
免震とは「揺れ自体を伝わらせない」考えです。基礎と建物の間に大きなボーリング玉のようなものをいくつか置くことで、地面から建物へ直接揺れがこなくなるという仕組み。正直、戸建てでこれを採用している家はほとんどいません。
(費用が莫大ですし。)
「セキスイハイムは結局、木造と鉄骨どっちが耐震性能に優れているの?」というご質問をお受けしますが、どちらも、その間取りによって左右されます!
世の中には「耐震等級」という国が決めた基準がありますが、これは窓の大きさや数によって相当左右されます。
我が家は絶対に「耐震等級3」を前提に間取りを考えていたのですが、残念ながらこちらを優先すると、「開放感のある大きな窓」というものは実現不可能でした。
「自由がきく住まいづくり!」とうたっているハウスメーカーさんでも、耐震等級3という前提条件をつけると、間取りにかなり制限がかかってくるのは念頭に入れておいたほうが良さそうです^^;
今後、大地震がくるから家を買わない人もいる世の中ですが、逆に考えれば「大地震が来るからこそ”地震に強い家”を買っておく」ことが大切になります。
【関連記事】地震が来るから家は買わない方が得策?災害大国の日本での購入者は悲惨?>>
セキスイハイム|津波
セキスイハイムは津波にも強いことが実証されています。
東日本大震災で津波のあとにポツンと無傷で残ったハウスメーカーは「セキスイハイム」と「一条工務店」が有名です。
(引用:家作りは1日にしてならず)
「家つくりは1日にしてならず」さんのブログを引用させていただきましたが、こちらは東日本大震災後の津波後の様子だそうです。
セキスイハイムのお宅らしいですが、たしかに流されずに残っています。
まずセキスイハイムの躯体は明石海峡大橋でも使われている「ハイテンションボルト」で結合されている点。
それと同時に、基礎と躯体をつなぐための結合部にもたくさんの強固なボルトが使われています。
津波で流された多くのお家は、基礎部分と躯体部分が水圧で外れてしまい流されてしまったので、どれだけ結合部の強度が大切かわかりますね。
セキスイハイム|天井と屋根
セキスイハイムの天井高は高い?低い?
実際に住んでいる管理人の感想は「普通」といったところです。
↑廊下とリビングの一部ですが、いかがでしょう?
もっと明るくして撮影すればまた違った印象なんでしょうが、高さとしては、やはり普通といったところでしょう。
軒天については、短いというかほ無いといった方が良いでしょうか。
残念ながら、屋根の写真は場所的に撮影できませんでしたが、我が家はステンレス屋根に太陽光パネルがのっている感じです。
ということで、公式サイトから引用してきましたが、セキスイハイムで使用される屋根の種類は基本的にこのステンレスが大多数を占めるとのことです。
どこのハウスメーカーを選ぶにしろ、屋根はあまりこだわる必要がないように思えます^^;
セキスイハイム|床
基本的にセキスイハイムの1階床下はすぐに基礎のコンクリート部分が見える仕組みになっています。
したがって、少なくとも我が家には床下収納はありません。
逆に点検口や快適エアリーの吹出口なんかが多くを占めています。
床をあけるとすぐに基礎部分が見え、そこには換気システムだったり快適エアリーだったりの配管が張り巡らされている、という床下構造が伺えます。
セキスイハイムでの床材は無垢床などあるようですが、残念ながら我が家はスタンダードタイプ。
ですが、ご覧の通りの感じで、汚れてもすぐに汚れが落ち掃除がしやすいです。
前に住んでいたマンションが、床の汚れがすごく落ちにくかったので、「汚れの落ちやすさ」も床選びの一つのポイントと感じています。
セキスイハイム|防水
ベランダやバルコニーの防水についてです。
セキスイハイムの場合は、
取り急ぎ、我が家はこんな感じです。
防水シートのようなマットが特徴的で、肌触りも良い感触で水はけ良好に感じます。ベランダを作らない場合は水はけを気にする必要がなくなりますが、作る場合は水はけがポイントでしょう。
ベランダの屋根部分には写真の通り電灯がつくので、夜に洗濯物を干す時にありがたいです。
ちなみに、セキスイハイムではベランダにサンルームを作れたりしますので、世の中で言われているよりは遥かに融通がききます^^
セキスイハイム|防音
一軒家を建てる際に「防音」もかなり気になるところだと思います。
基本的に「木造は中の音が響きやすい」「鉄骨は響きにくい」といわれていますが、これは数値的な問題で、人間単位ではそこまで差は感じないでしょう。
ピアノなどをおくために防音室を作りたい場合も、セキスイハイムでは相談にのってくれます。(我が家はピアノがないですが・・)
もしピアノを置いた際の外への音の響き方ですが、セキスイハイムで私生活を送っている管理人の感覚値だと、他の木造の家よりかは響かなそうです。
なにより窓が小さいですので^^;
↑今はこういうのも売ってるみたいなので、家を建ててから、こうしたもので防音室を作ってもいいかもしれません。汗
セキスイハイム|防犯
ドロボーが侵入してくるルートは基本、「窓」です。
セキスイハイムではスタンダードでペアガラスを採用しています。(そういうのもあり値段が高いんですかね。。)
とはいえ注意が必要なのは、ペアガラスは防犯ガラスではないという点。
残念ながら、どんなに頑丈なガラスを採用したところで、プロのドロボーにかかれば簡単に空き巣ができてしまうのが事実です。
世の中に悪い人はいます。
心配な場合は、防犯カメラを設置するなどして「抑止力」をきかせることをおすすめします!
セキスイハイム|雨漏り
セキスイハイムに住み始めて、まだ大きな台風などがきていないので雨漏りなどの経験がありません。
一番気になるのは屋根や雨樋の不具合からくる雨漏りですが、こうしたことも起こり得ないために工場のロボットを信用しセキスイハイムと契約しています。
それでももし、雨漏りが起きましたら、すかさず追記いたします。
セキスイハイム|防蟻
最後は、シロアリについてです。
(引用:三和技研)※苦手な方もいると思うのでモザイクをかけています
戸建てとシロアリは切っても切れない関係のようにも思われ、我々人間からしたらほんと迷惑極まりありません。
ハウスメーカー各社はシロアリ対策も全面に出し、パンフレットなどに載せています。
注意が必要なのは、シロアリは木造だけに来そうなイメージですが、鉄骨にも来ます。そして被害を加えます。
とはいえ木を使っていないので大黒柱が食べられる!というわけではないですが、セキスイハイムでは建物の周りに防蟻処理を施します。(外から入ってこれないようにバリアを張るイメージです)
まとめ
- 断熱性能の指標には「Q値」「C値」「UA値」がある
- 基礎には「ベタ基礎」「布基礎」という2つの種類がある
- 断熱材は「グラスウール」「ロックウール」の2つが主流
- セキスイハイムの構造は「ボックスラーメン構造」
- 法律で24時間換気が定められているので、各ハウスメーカーは24時間換気をいろいろな方法で行っている
- 地震対策は主に「耐震」「制振」「免震」で行われ、セキスイハイムは「制振」構造を売りにしている
- 津波の被害で家が流されてしまう理由は圧倒的に「基礎と躯体が外れてしまった」という理由が多い
- 天井と屋根は家つくりにおいて、そこまで気にならない(管理人所感)
- セキスイハイムの床下構造は、すぐに基礎があり配管などが通っていることが多い
- ベランダやバルコニーなどをつくる場合は「水はけ」にポイントをおくことがおすすめ
- 木造でも鉄骨でも「防音」についてはさほど変わらない
- 雨漏りをしないように定期診断とメンテナンスは必須(管理人はまだ何も起きていませんが・・)
- シロアリ対策は木造でも鉄骨でも必須。鉄骨だからといって防蟻対策をしないハウスメーカーは止めておいたほうが良い
長くなってしまいましたが、ここまでご覧いただきましたありがとうございました^^
ハウスメーカー選びでは、この辺りが基本的に気になってくるポイントですので、是非ともこの辺りを比較して絞っていくことがおすすめです。
家が建ってから何かあったらどうするか?それはアフターサービスがついています。以下の記事でまとめていますので是非とも参考にしてみてください↓↓
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