注文住宅を建てよう!と、家づくりをスタートさせると、すぐにぶち当たるのが「ハウスメーカーで建てる?工務店で建てる?」論争。
一般的によく聞くのフレーズが・・
「うちはお金がなかったから工務店で建てたのよ。」
とか、
「実際は工務店もハウスメーカーも品質は同じだから工務店でしょ!」
とかいう話。
前者は仕方なく工務店にしたという風に聞こえますが、後者は進んで工務店にしたという風に聞こえます・・
この差は一体なんなんですかね^^;
と、スタートでツマヅイてしまわないように、実際にハウスメーカーで注文住宅を建てた管理人が経験談を踏まえてどちらが良いかをまとめましたので、是非ともみてみてください。
目次
ハウスメーカーと工務店はどっちがいい?管理人経験談
まず初めに、管理人はハウスメーカーで注文住宅を建てたクチです。
ということで、工務店よりもハウスメーカーを勧めます^^;
別の記事でもお話していますが、地元の工務店は潰れてしまう可能性がハウスメーカーに比べて高いです。
そうなると、もし建ててもらった家に何かあった場合、アフターサービスも何も全く無意味なものになってしまいます・・。
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「工務店は融通が効く!」という意見も聞きますが、これに対して管理人は懐疑的です。
かれこれ5,6年前、練馬にある築50年相当の実家の一軒家を建て直す話が出てきた時に、管理人は長男としてメーカー探しを一任されました。
まだ、ギリギリ20代だったあの頃。
まだまだハゲてなかった・・ではなく、バイタリティーに溢れていた管理人は、「ハウスメーカーは高そうだから却下。工務店で評判の良いとこを探そう!」と意気込み、ネット検索で出てきた「地元密着型の工務店」をいくつか周りました。
そこでぶち当たった問題は・・
- 意外と工務店って少ないな・・
- そもそもハウスメーカーのように広く展開していないから評判が分からない・・
↑といったものです。
そうなんです・・。
よく「腕の良い工務店でやってもらえばハウスメーカーに頼むよりも全然良いですよ!」なんて噂を聞くと思うんですが、「てか、腕の良い工務店ってどうやって探すのよ!?」という、さんぜんたる現実がそこにはあります。
何か人脈でもあれば別ですが、なかなか工務店と付き合いがある家庭ってないです。
とはいえ、管理人の父親は自営業をしており、地元の工務店と顔なじみではありました、が、その時すでに父親は亡くなっていたので、その工務店とも疎遠になっていました。仕事上の関係なんてそんなもんです^^;
それに、もし父親が生きていたとしても、その工務店には頼んでいなかったでしょう。
なぜなら、「知り合いに頼むと、途中で言いたいことも言えないし、返って気を使うから思った通りの家にならない・・。」とはよく言われる話だからです。
要するに、ちかすぎてもダメ。
でも、ちかしくないと、その工務店の評判すら入ってこない。
これが工務店選びの現実でした。(少なくとも管理人は。。)
特に、前述の通り「工務店は融通が効く!」とはよく言われる話です。
ハウスメーカーの良いところは、その独自のブランド力から、ある程度「こんな家になるだろうな。」というイメージがつくこと。
融通が効きすぎるのは、家づくり素人であるこちら側としては何を基準にしていいのか少々困り、工務店側からしてもどうすれば良いのか分からないわけなので、なんとなくのニュアンスだけで家づくりが進んでいってしまいます^^;
それに、「あのハウスメーカーと同じように作ってください!」と工務店にお願いしても、たしかに同じような家を作ってくれるそうですが、それは外観だけの話で中身の部分、特に壁や床に隠れて見えない部分は同じではないでしょう。
ハウスメーカーと工務店|口コミ評判は?ネットでの意見
管理人の経験談は上記となりますが、世の中の人々はどう感じどう考えているのでしょうか??
Yahoo不動産での口コミ評判を見てみると↓↓
打合せを密にさえ出来れば工務店で建てることをお奨めします。しかし建築に対して素人でそんなに時間や手間が取れないということであれば、割高ではあってもハウスメーカーの方が間違う確率は低いと思います。
↑要するに、こちらも建築に詳しいのであればプロ同士の話が出来るので、そうした場合は工務店はおすすめということですね。
工務店の方が一般的に安くなりますね。
うちはアフターケア(20年保証、メンテナンスは必要ですが)を考えてハウスメーカーにしました。もちろん対応の悪いハウスメーカーもあるみたいですが、色々と検討してみてください。
工務店でアフターケアが無いところもあるので。
↑こちらはやはり、工務店のアフターサービスを懸念した結果、ハウスメーカーを選んだようです。
間違いなく工務店の方が安いですね。
ただし、いくら頑張ってみても所詮、工務店仕事ですので、ハウスメーカーの家に比べれば、突っ込みどころ満載の家になると思います。
工務店が大手ハウスメーカーの真似をして建てた家をいくつか見ましたが、ひどいもんです。お金があったら………と泣いた施主を数人知ってます。
もし工務店にするなら、下手に大手ハウスメーカーのようにとか言わないで、工務店は工務店なりの家を建ててもらったほうが、諦めもつくし、チグハグな家にならないと思いますよ。
予算を取るなら工務店、出来のよさならハウスメーカーだと思います。
↑少しでもお金をだせるのであれば、ハウスメーカーにするべきと言っています。
そういえば・・
管理人が20代半ばの時に働いていた会社の社長夫人(60代後半)が言ってた言葉を思い出します・・
社長夫人「そうよ。出来栄えは悪いけど安くいからね。私達ももうそんな生きないから十分よ。」
管理人「へぇ~。でも全然立派じゃないですか!」
社長夫人「しょっちゅう壊れてるのよ。だからしょっちゅう修繕させてるわ。その修繕費も安いからいいんだけどね。」
管理人「(え、修繕費払ってるんすか・・。その修繕費を合計したら、結局ある程度お金払って良い家建ててくれる工務店に頼でたほうが良かったんじゃ。。まぁそんなこと口が裂けてもいえないけど^^;)
工務店がすごく安いわけではないので良いものやグレードの高い設備を選択すればローコストハウスメーカーと変わらないと思います。
どんな家に住みたいかで工務店かハウスメーカーか自然と決まっていくと思いますよf(^_^)
↑こちらの方が言っているように、「どんな家に住みたいか」が漠然とでも決まってくれば、おのずとハウスメーカーになりそうです。
ハウスメーカーと工務店|データから見る倒産件数
帝国データバンクが公表している「建設業の倒産件数」からも分かることがあります。
人手不足倒産の増勢続く
求人数が求職数を上回る有効求人倍率 1 倍超の状態が続くなか、従業員の離職や採用難等で収益が悪化したことなどを要因とする人手不足倒産は、2018 年度で 169 件発生し、前年度比48.2%の増加となった。
建設現場での慢性的な作業員や施工管理者の不足により、工期遅延や労務費の上昇が影響した建設業(55 件)が 3 割超を占め最多となり・・(省略)
こんな時代なので、ハウスメーカーなどの大手企業だろうが、小さな工務店だろうが、倒産する可能性がないとは言い切れません。
ですがその確率の差はかなり大きいと言わざるを得ないのが現状です。
上の引用にも記載のある通り、近年では業績が好調にも関わらず「人手がいないから倒産」という現象が当たり前になっています。
「人手不足倒産」は工務店などの中小零細企業にとっては死活問題であり、なにしろ儲けがでているのに倒産してしまうというリスクをはらむわけです。
その点、もはや大企業と言えるハウスメーカーであれば、人手不足の心配はかなり少なくなります。いつの時代もなんだかんだ大手企業に人は集まりますので。
それに、ここ数年で大手のハウスメーカーが倒産したなんて話は1件も聞いたことがありません。
一方、帝国データバンクのデータにもあるように、2018 年度の1年間だけで、169件もの中小零細の建設会社が倒産しているのです。
ハウスメーカーと工務店|比較から見える違い
一般的に言われている「ハウスメーカー」と「工務店」の違いは以下の通りです。
ちなみに「ハウスメーカー」というものは何か?という定義は決まっていません。
なので、「一条工務店」や「木下工務店」なんかは「工務店」という名称がついていますが、ハウスメーカーに含まれます。
要するに、展開規模が一定以上に増えて組織が大きくなると「ハウスメーカー」という位置づけになるわけです。
この辺りからも、ハウスメーカーがなぜ倒産しにくいのかが分かりますね^^;
- 価格:一般的に工務店の方が安いと見られている。一方でハウスメーカーのようにこだわりを実現しようとすれば、ハウスメーカーとそこまで変わらない価格になる可能性もある
- 技術:ここに関しては一概に比較できません。工務店によって腕の善し悪しがまばらすぎるためです。一方でハウスメーカーはある程度の規格が決まっているので、大工の腕の振れ幅リスクは軽減できます
- 品質:ここに関しては一概に比較できません。が、はっきりとやめておいた方が良いといえるのは「安さを売りにした工務店」。もはやこうなってくると安かろう悪かろうでしかないです
- 工期:一般的にハウスメーカーの方が「材料」も「人材」も取り揃えているので早いです
- 自由度:一般的に工務店の方が自由度の融通が効くとされています。が、それを叶えるために耐震性や性能が激減する可能性があるので、注意が必要です(ちなみに管理人はハウスメーカーでも十分融通を効かせた家を建てています)
- 住宅ローン:工務店の方が通りやすいという噂がありますが、これに関して管理人は懐疑的です(体感的に、結局は「用意できる頭金」と「収入」と「借りる金額」のバランスのみで審査されている可能性大)
- アフターサービス:前述した通り、ハウスメーカーに軍配があがります
ここまでお話してきて何ですが、やっぱり良い工務店もあれば悪い工務店もあるので、一概にハウスメーカーとの比較ができないのがリアルなところです。
ただやはり、「腕の良い工務店ってどうやって探すの・・?」という謎の解明方法はわかりませんね^^;
ハウスメーカーであれば、全国に相談窓口があり、ハウジングアドバイザーなる人が、施主の資金や間取りの要望を整理してくれた上で、ピッタリなハウスメーカーを紹介してくれるサービスがあるので「腕の良いとこ」を見つけられるのですが。。
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まとめ
- 管理人は自分がハウスメーカーで注文住宅を建てたということもあり、ハウスメーカー推し
- 腕の良い工務店にお願いすれば価格も抑えられ一番良いが、そもそも「腕の良い工務店」を探す術がない
- 知り合いの工務店にお願いすると、返って気を使うから何も口出しできなくなる
- こちらも建築に詳しい、もしくはプロであれば、工務店にお願いするのがベスト
- 口コミ評判を見ていると、良い工務店を選べなかった場合は、「アフターサービス」や「品質」を懸念している人が多い
- 帝国データバンクのデータによると、2018年の1年間で169件もの中小零細の建設業者が倒産している
- ハウスメーカーでここ数年倒産した業者はない
- 絶対的に良いという実績があり革新を持てる工務店を知っているのなら、その工務店。そうじゃなければハウスメーカーが良い(管理人の考え)
裏を返せば、まだハウスメーカーとして扱われていない工務店さんは、成長段階と見ることもできますね!